金属をハンマー等で叩いて圧力を加え、目的の形状に仕上げる金属加工法の一種です。
金属の素材に圧力を加えると、金属内部の空隙がつぶれ、結晶が微細化するとともに方向が整うため組織が緻密になり、鋳造に比べて鋳巣(空洞)ができにくいので、強度に優れた粗形材をつくることができます。
古くから日本刀などの刃物や火縄銃の銃身の製造技法として用いられ、刃物の品質を向上させる努力に伴って発展してきた技法です。
|
|

|
鍛造の方法は、鍛造用金型を用いて鍛造するため大量生産に適した「型鍛造」と、加工物を治具などにセットしてハンマー等で成形する「自由鍛造」の2つに大別されます。「自由鍛造」はフレキシブルな、また繊細な作業が可能であると同時に、熟練の技術が必要です。
|
|

|
硬度・強度に優れた鍛造製品は、様々な機械部品として利用されています。
自動車のアルミホイールやエンジンシャフト、航空機のプロペラブレードやランディングギア、原子力タービンなど、全てのパーツひとつひとつに高い信頼性が求められる場で多くの鍛造技術が活躍しています。
|
|

|
鉄および鉄を主成分とした合金(鉄鋼材料)以外の金属を指します。電子・電機部品、産業機械部品、建設材料、自動車、航空機、宇宙開発など、あらゆる産業分野で利用されています。
一般的にも身近なステンレスやアルミニウム、銅、鉛などのほか、鋼鉄以上の強度を持ちながら質量は鋼鉄の約45%と非常に軽いチタンや、耐腐食性が高く原子力関連の場でも用いられるハステロイ、スペースシャトルや航空機のジェットエンジンなどにも使用されるインコネル、耐熱性・耐摩耗性に優れたステライトなどがあります。
|
|